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仏壇は買取してもらえるものなのか?処分のために知っておきたいこと

お仏壇

近年、主に住宅事情による理由から、一般的な家庭で昔ながらの大きくて立派な仏壇を見かけることは少なくなりました。

いま現在仏壇がある家庭でも「引越しを考えていて小さな仏壇に買い換えたい」「仏壇を承継する子孫がいないので処分を考えている」「相続した空き家に仏壇が置いたままになっている」などさまざまな理由で、仏壇を手放すことを考えている方は多くいると考えられます。

普通の家具や家電であれば、手放す際にはまず「買い取ってもらう」手段を思いつくところですが、仏壇もそれらと同様に値段はつくものなのでしょうか。

今回は仏壇の買取に関するさまざまな知識を得ていきましょう。

仏壇を買取してもらうことは難しい?

結論からいうと、仏壇を買取してもらうこと、すなわち「値段がつく」ことはなかなかないケースであり、難しいといえます。

買取してもらうどころか、引き取ってもらうための処分料として、こちら側が費用を負担することがほとんどであり、買取してもらえる仏壇というのは本当に稀である、というのが現実です。

また、買取してもらえるとしても、元の値段が数百万円のものでも買取価格は1万円にもならない・・・というケースも多いので、期待し過ぎるのは禁物だということです。

なぜ、なかなか買取してもらえないのか

品物を買い取ってくれる業者がいるということは、それがまた別の人に対しての売り物になるからです。人気があるものはたくさん売れるので、業者もいい値段で買い取るのは当然です。

しかし、中古の仏壇というのはそもそも欲しがる人がほとんどいません。故人となった家族やご先祖をこれから祀ろうというときに、誰かの使っていた中古の仏壇を使おうという人がいるでしょうか?よほどのことがない限り、新品で購入しようと考えますよね。

つまり、中古の仏壇は単純に、人気がないのです。業者としても、人気がないものを高く買い取っても、売る相手がいないのであれば、商売は成り立ちませんよね。

このような現実を踏まえ、では実際に値段がつく、つまりまだ需要はあるといえる仏壇とはどのようなものなのでしょうか。

需要のある仏壇の特徴と買取相場

古美術品・伝統工芸品的価値があるもの

古くから伝わるものを代々受け継いできた、精緻な彫刻や豪華な装飾が施されている、など骨董品としての価値がある仏壇は、値段がつくことがあります。

また、量産品ではなく、ひとつひとつを職人が丁寧に造り上げた「作品」としての仏壇も、その技術に対して価値が認められる場合もあります。

海外では、仏壇をインテリアのように考えて手に入れたがる人が多いそうです。その際にも、古美術品的価値の認められるものであれば、より高値がつくことを期待できるかもしれません。

素材の価値

金仏壇に何度も丁寧に重ね塗りされた漆や、純度の高い金箔、唐木仏壇に使われている高級木材である黒檀や紫檀など、貴重な素材のリサイクルを目当てに買取を行ってくれる業者はあるようです。

一般的に、購入したときに高価であった仏壇は、このように希少性の高い素材が使われていたり、職人技術が結集したものであったりするため、高価な仏壇には値段がつく可能性は高い、といえるでしょう。

仏壇を買取してもらう際の注意点

仏壇は「祭祀財産」である

お墓や家系図、仏壇・仏具は「祭祀財産」といって、通常の相続とは違う方法で承継されていく財産です。言い換えると、祭祀財産は相続財産には含まれず、相続人に分配して承継されるものではない、ということです。

この祭祀財産を管理し、祖先の祭祀を主宰する人を「祭祀承継者」といい、これは慣習によって選ばれます。

仏壇は、祭祀承継者が責任をもって管理・処分する権利と義務があるため、祭祀承継者ではない人が個人の判断で仏壇を処分することはできません。必ず祭祀承継者の承諾を得る必要があります。

先祖代々の仏壇を普段守っている人と祭祀承継者が同一人物でない場合は、この点に注意しなければなりません。

事前に家族に相談する

どんな事情があるにせよ、それまで仏様やご先祖を祀ってきた仏壇を手放すのは、独断で行ってはいけません。前項の祭祀承継者に承諾を得るのはもちろんのこと、ほかの家族や親族にも必ず相談し、話し合うことが必要です。

心情的に、仏壇を手放してしまうことに抵抗を感じる人もいるでしょうし、もしかしたら仏壇の引取を申し出てくれる親族がいるかもしれません。

仏壇は自分ひとりだけのものではない、ということを忘れずに、独断ですべてを進めようとしないのが大事です。

事前にお寺に相談する

菩提寺があるなら、仏壇を手放すことを考えている旨を相談しましょう。自分で処分方法を探すよりもよいアドバイスをしてもらえるかもしれません。場合によっては、お寺で引き取ってくれることもあります。

事前に魂抜きをする

魂抜きは「お性根(しょうね)抜き」「御魂(おたま)抜き」「閉眼供養」とも呼ばれる儀式で、仏壇を移動・処分する際には必ず行うべきものです。仏壇に宿る仏様やご先祖の魂をいったん抜いて、仏壇を「ただのモノ」に戻すことが必要なのです。

魂抜きは僧侶の読経によって行います。買取であれ引取であれ、魂抜きがされていない仏壇はどんな業者も取り扱いを拒否することがほとんどなので、必ず済ませておかなければなりません。

仏壇に収納しているものはないか確認する

仏壇には仏具などを収納するスペースが設けられているものもあります。

買取や引取の依頼をする際には、必ずこの収納部分の中身も忘れずにチェックしましょう。意外に大切なものが入っていることもあるからです。

自己負担額に注意

非常に稀なケースに恵まれ、仏壇に値段がつき買い取ってもらえる、となっても、問題は「仏壇をどう梱包して運搬するか」という点です。

仏壇は非常に繊細で、持ち運ぶために手をかける場所も決まっているほどで、素人が梱包・運搬するとほぼ確実に壊れてしまうといわれています。破損してしまえば買取どころではありませんし、では専門家に梱包と運搬をまかせるとなると、そこに費用が発生してしまうため、買取価格よりもその費用が上回れば、結局自己負担額のほうが高くついてしまうこともあります。

トータルでプラスにするためには、何らかの工夫が必要ということなのです。

仏具も買取可能?

香炉・花立・火立・燭台・おりん・線香差しなどの仏具は金や銀などで造られていることも多く、実は仏壇よりも買取をしてもらいやすい場合があります。仏壇とセットで買取を依頼できないか、確認してみるとよいでしょう。

仏壇を買取してくれる(可能性がある)ところ

古美術商

前述したように、代々受け継がれてきた、古い時代のもので状態がよい、といった仏壇には、古美術的価値が見い出されることがあります。このような仏壇は、古美術商で買い取ってくれることがあります。

量産品ではなく、値打ちがありそうだと思える仏壇であれば、古美術商にまず相談してみてもよいでしょう。

仏壇・仏具専門店

古い仏壇を処分して新しい仏壇の購入を考えているのなら、仏壇・仏具専門店に相談してみましょう。古い仏壇を引き取り、新しい仏壇を値引きしてくれる可能性があります。これも「買い取ってもらえた」という形にはなっています。

リサイクルショップ

数あるリサイクルショップでも、仏壇の買取は断られるところがほとんどですが、なかには、仏壇の買取や引取を行ってくれるところもあります。専門に近い形で仏壇を取り扱っているところもあるほどなので、まずはお住まいの地域にそういったリサイクルショップがないか、ネットショップも併せて調べてみましょう。

ネットオークション

前述したように、特に海外でインテリアとしての仏壇の需要は多くなっています。可能であれば海外のネットオークションに出品するという方法もありますが、梱包や発送にさまざまな問題が出てくる可能性も考えておきましょう。送料の方が高くついてしまう恐れが、ここにもあります。

仏壇を処分するには

「やはり買取は難しいが、それでも処分はせざるを得ない状況なので、費用を払ってでも引取してほしい」ということになれば、前述したリサイクルショップや仏壇・仏具店以外にも選択肢は広がります。

お寺

魂抜きの儀式までセットで仏壇を引き取ってくれることがあります。ただお寺との関係性や宗派などにもよるので、まずは相談してみましょう。費用はお布施として支払うため、処分費用としてどのくらいかかるかはお寺次第ということになります。

遺品整理業者

遺品の整理と引取を専門としている業者にお願いする方法です。こちらも魂抜き込みで引き取ってくれるところが多く、自宅まで来てくれる業者もあります。

仏壇引取業者

仏壇専門の引取業者というのも、数は多くありませんが存在します。仏壇の扱いに慣れているうえ、こちらも魂抜きの心配はいらないことがほとんどです。

粗大ゴミで出す

仏壇をゴミとして出すのは気が引けるという方も多いかもしれませんが、魂抜きを行ったあとの仏壇は、仏教の考えのうえでも「ただのモノ」となります。自分の気持ちに整理がつくのであれば、魂抜きをきちんとしたのちに粗大ゴミとして処分することが可能です。

小型の仏壇であれば、分解して燃やせるゴミとして出すこともできます。買取してもらうことが不可能で、こちらから費用を出して処分する方法のなかでは、これがもっとも安価に抑えられるでしょう。

新しい供養方法

古い仏壇を処分してしまったら、その後の供養はどうしていけばいいのかと不安になるかもしれませんね。しかし、現在では住宅事情やライフスタイルに合わせて、さまざまな「新しい供養の形」が生まれています。

現代仏壇を置く

近年の住宅事情に合わせて設計されている現代仏壇は、コンパクトなものが多く、また置き場所についても工夫されています。

棚やテーブルなどに置ける上置き仏壇、置き場所がなくても壁に取り付けられる壁掛け仏壇、開かれた形のオープンステージ仏壇、移動が簡単なキャスター付き仏壇など、これまでの仏壇では考えられないようなタイプのものが登場しているので、きっとライフスタイルに合った仏壇を見つけられるでしょう。

手元供養

「仏壇」とまでいかなくても、供養する「場」さえ用意できれば、そこは祈りの空間となります。遺影やミニ骨壺、小さな仏具を並べる「手元供養」という方法も近年ではよく知られるようになってきています。仏壇から別の手段での供養を考えるとき、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

中古の仏壇は、そもそも欲しがる人が少ないため、手放す際にも値段をつけてもらえることは非常に稀です。古美術的価値があるごく一部の仏壇をのぞいては、買取ではなくむしろ処分費用を負担することを視野に入れて、手放すことを考えなければならないでしょう。

これまで長い間、仏様やご先祖を祀ってきた仏壇です。手放す際にも、しっかり供養を忘れずに、また新しい供養方法を前向きに考えていきましょう。

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